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海辺の町フアヒンで暮らす人気アーティストLOLAYのアトリエを訪ねて。- LOLAY 特集2

August 8, 2018

LOLAY特集2  (特集1)特集3

 

前回の記事に引き続き、マルチな才能で活躍するタイ人アーティストLOLAY(ローレイ)のインタビューを。そして、彼の頭の中にあるものを一枚の大きな白い紙に描きだしてもらいました。

見方や考え方を変えることで、嫌なことが面白い事になる

 

フアヒンの市街地から少し離れたところにある、壊れた建物がそのまま残された空き地に案内してもらった。そこには、彼がスプレーで絵を描く練習をしていたときの絵が残っていた。  

 

 

「壁画制作の依頼(BUKRUK URBAN ARTS FESTIVAL *1)が来てからスプレー缶を車に積むようなって、壁を見つけては描かせてもらって練習していたんだ。息子のロマンがいるからそんなに長時間は外で描けず、5 分描いて、また違う日に5 分描いていた。最初はスプレーをうまく使えなくて、失敗を繰り返すうちに描き方がわかって来たんだ。おかげで、このBUKRUK の壁画も恐れずに失敗なく描けて自信になったよ。自信がつくとノリとリズム感でなんでもいけるようになる。ファンクミュージックみたいなノリでね。その感じってアロイ(美味しい)んだよ。ファンク・アロイ(笑)。」

 

「外で描いてるときは暑いけど、汗が出るのも楽しむようにしているんだ。疲れた、嫌だって思っていると作品に出るから。暑くて汗をかくって本当なら嫌なことだけど、汗が垂れては乾いて、また汗が垂れる。その繰り返しが面白いなって、描いているときに思ったんだ。見方や考え方を変えれば、嫌なことが面白くなる。ベトナムに行ったときは、道に迷ったうえにとても蒸し暑かったんだけど、『ベタベタして気持ちいい!!』ってそっちに感情を持っていったら、迷子も楽しめた(笑)。」

 

 *1 今年1月にバンコクで開催されたストリートアートやアニメーション、エキシビションなどのアートイベント。現在も壁画は残っている。(2016年3月現在)http://bukruk.com/

 

時間を重ねたものは美しいと思うんだ

 

 ローレイのアトリエ

 

フアヒンにある彼の広々とした敷地の自宅には、立体作品や多くの絵画、ギターやベース、ドラム、ウクレレといった楽器も混在していた。案内してもらった作品倉庫でふと目についたのは、写真家の荒木経惟(アラーキー)のポートレートだった。日本びいきのローレイに日本の文化から何か影響を受けたことはあるのか尋ねてみた。

 

「アラーキー作品の生々しくてエロい感じはいいよね。日本の春画(性風俗を描いた江戸時代の絵画)も好きなんだ。極端に性器が大きかったり、血管が浮いていたり。男性の表情が無くて、エロいのに怖い感じがいいね。サムライが駆け引きで静かに睨み合い、次の瞬間には切られて死んでいるような、静かな感じの表現も面白い。タイのムエタイの熱くて派手な感じとは全く違って、日本のクールな感じは面白いね。」

 

 アラーキーのポートレート

 

「パーフェクトに見えるものは美しくない。例えば、年をとって皺やシミがあったり、車がぶつかって凹んだりしているような、時間を重ねたものは美しいと思うんだ。"侘び寂び" を感じるんだよ。」

 

ひとしきり日本の興味深い話を語り終えると「今、バイク屋さんからの依頼でカーゴトレーラーに絵を描いているんだけど、ちょっと納品が遅れ気味なんだよね(笑)。僕は続きを描いてくるから、みんなはゆっくりしてて。」ローレイはそう言い残して、画材とポータブルスピーカーを抱えてガレージに消えていった。

 

 ローレイのデスクに座る愛妻パレ

 

アトリエを覗き込むロマン

 

ローレイの頭の中

 

今の彼の中にあるものを描き出してもらった。

(イラスト中の日本語は、編集部が翻訳・書き足し)


・時間があればもっと絵をかきたい
・髪の毛を伸ばしたい
・いっぱいヒゲを生やしたい
・もっと筋肉をつけたい
・公園のデザインをしたい
・ローレイストーリーのポケットブックを作りたい
・楽器や車に骨や人体(アナトミー)を描きたい
・みんなが愛し合って許し合えたらいいのに
・日本に行きたい
・家族で雪を見に行きたいな
・息子にはアフタースクールとかは通わせたくないな。

 勉強させすぎたくない
・エビ揚げのタマリンドソース和えと蟹チャーハンを食べたい
・スプレーでグラフィティーをもっと描きたい
・もっと高いところの大きなグラフィティーにチャレンジしたい!!

 

MAZIRU magazine Vol.01 発行前に公開した映像。音も実際の制作過程のもの

 

ローレイの履歴 Lolay's History

 

 

本名Thaweesak Srithongdee(タウィーサック・シートンディー)。1970 年ウドンターニー(タイ東北地方)で生まれる。シラパコーン大学でファインアートを学び、タイ国内の展覧会で成功を収め、2000 年にはオランダやドイツで個展を開催。その後、世界10カ国で個展やグループ展などに参加。

 

日本では「福岡アジア美術トリエンナーレ」(2005 年/福岡)、「SHOW ME THAI 」(2007 年/東京)に参加。福岡トリエンナーレのポスターは彼の作品が起用された。昨年は日本で初個展「WEAPON 」( 2015 年/大阪)を開催し、同時にFM802 主催の音楽フェスティバル「ミナミホイール」のメインヴィジュアルを担当。

 

立体作品なども多く手がけ、「HAPPY BAND」としての音楽活動、シラパコーン大学などで講師、自身の本を出版するなど多方面で活躍する。「タイ国内で最も成功してるアーティストの一人」と言われている。

 

ちなみに、O型。高いところは苦手。初めて買ったカセットテープは、ビートルズ。レディオヘッド、ニルバーナ、フランクザッパなどが特に好き。次のバンドではヘビーメタルをやってみたい。

  

 

Photo: Yoko Sakamoto
 

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